出資持ち分の減らし方

相続税対策の方法 投稿日:2015年3月1日
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かしこい相続の日本相続研究所

~相続で困る人を「ゼロ」にするブログ~

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こんにちは。

いよいよ花粉の季節が到来ですね。

さて、今回は、
出資持ち分の減らし方についてを説明していきます。

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ここからがブログの本編です

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前回のおさらいから少し入ります。

前回は、出資持ち分ということを勉強しました。
この出資持ち分というものは、
医療法人が持つ、株式のようなものということでした。

しかし、通常の株式会社と異なる点は以下の2点です。
・配当ができない。
・換金が難しい

の2点が大きな問題点でした。

そのため、
医療法人の資産の評価が高くなり、
医療法人を誰かに受け継ぐときに多額の相続税が掛かってしまう。
これが前回までに説明をさせて頂いた点でした。

さて、今回は
この出資持分をいかに下げるか?ということを説明していきます。

さっそくですが、結論から言いますと、
出資持ち分を下げる方法は、
医療法人の利益部分を小さくするということです。

具体的にどういうことか?と言いますと、
医療法人の支出を大きくするという認識です。
医療法人が医療行為を行う→利益が生まれる。
この生まれた利益を減らしていき、資産の評価も減らすという構図です。

減らす方法としては、
医療機器を最新のものにする、
病院の工事、改装をする、MS法人を作り会計を分ける。
などです。

医療機器などに関しましては、
減価償却がありますので、購入後も毎年、損金を発生させることができます。

余談としまして、
光学検査機器、調剤機器、回復訓練機器などは6年、
手術機器などは5年まで減価償却の耐用年数が有効です。

また、
医療行為以外の業務を行うMS法人を作り、会計を分けるのも大きな対策法です。
例えば、A病院で3月の売り上げが500万円あったとしましょう。
なにもしなければこのままで、医療法人の評価がどんどん上がっていきます。

しかしここで、
MS法人が院内清掃や医療機器のリースを行うということで、
A病院と契約を結んでいたとします。
このサービス代が月に100万円だとします。

そうしますと、A病院は毎月100万円を支払いますので、
500万−100万=400万円
が利益額となり500万円よりも下がりました。

ここで、
100万円下がったけれども、利益も下がってしまったな。
と思う方もいれませんね。
しかし、MS法人に100万円を分けたということですので、
外部にお金が出ていったということとは異なります。

MS法人に流れていった100万円は、
MS法人の役員である家族や親族の方に配当金という形で流すことが可能です。このとき、MS法人に入った100万円も配当や給与といった形で放出することで、MS法人の資産評価も下げるということがポイントとなっています。

このようにして、
出資持分を減らしていき、医療法人の評価を下げた段階で
承継をするというのがポイントです。

 

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